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家内安全、奉礼謝、安全運転、事故防止
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(平成23年5月21日土曜日に、ラジオで聞いた音声を、文字に 起こしてみる)

『みやわき あきら(宮脇 昭)さん、1928年 岡山県生まれ、83歳』
『農家の四男に生まれ、水田で苦労する人たちを 見て育ち、広島文理科大学、現在の広島大学に入って、雑草の生態を 研究します』

『大学卒業後、横浜国立大学の助手になると、日本中の 雑草と植物を 調べて歩きました』
『その調査が認められ、1958年に ドイツに留学』
『そこで 生涯の恩師となる 植物学者に出会い、その土地に 本来 育つ、本物の森を 作ることに、力を注ぐようになります』

『1960年に 帰国してからは、それまで 調査で歩いた 土地を まわって、猛然と 植樹を開始』
『その土地に合った こうようじゅ(広葉樹)を、数種 混ぜて植える 宮脇方式の 森づくりは、日本はもとより、海外にも広がっています』

『40年間で植えた 木の数は、4千万本』
『80歳を越えた今も、1年のほとんどは 植樹で 全国をまわっている、横浜国立大学名誉教授、国際生態学者の 宮脇 昭さんが、今日のゲストです』

 宮脇 昭さんです、こんにちは。
「こんにちは」
『こんにちは』
 きなりの、長袖のシャツを、まくり上げて お召しになってまして、日に焼けていらっしゃってねぇ。お元気そうで何よりで。

 私、ずいぶん前から 宮脇先生には ご出演を お願いしてるんですけど、…
 だいぶ以前に、NHKのテレビで 拝見しまして、
「はい」
 僕が、仕事をしている書斎の、窓の下の方に、木の かんむり(冠)、頂点が見えてたんですけど、
「はい、樹冠(じゅかん)ですね」
 樹冠(じゅかん)です。それ、何の木だろうなーと思っていたら、…宮脇さんの テレビを見て、あれが タブの木だってことが分かって、
「ああ、それは本物ですよ」

 それが7年前のことなんです、樹冠が見えたのが。
 僕、5階に住んでるんですけど、7年経ってその タブの木が、ガーっと大きくなってきて、今、書斎を 覆い被さるようになって、木の陰に、書斎が なったんですけど、
 先生が テレビに出てたときに、・・・ 
 昔は、関東平野を かなり いっぱい このタブの木が 覆っていて、今では 浜離宮に、
「はい」
 タブの木が、何本か集まって 集合体が、しっかり生えていて、
 この タブの木と云うのは、幹も そうですけど、葉にも 大量の水分が 含まれていて、
「はい」
 火事などのとき、隣家に タブの木が 植わってると、隣家で 火事があっても、その タブの木が 防火林の役目を 果たしてくれて、
 非常に、生命にとっても 貴重な木だって云うことを知ったのが、宮脇さんが テレビに出ての お話だったんです。
「はい」

 それからずっと、その タブの木を見るたびに 宮脇さんのことを 思い出して、これが タブの木かって。
 花が咲くと、綺麗な花が咲いて、
「はい」
 どんどん どんどん 伸びてくんですよ。
 僕、そのときまで、タブの木って云う名前を、愚かにも 知らなかった。
 これは、本当に、日本で 昔からある木なんですね、
「はい」
 タブとか、シイとか、カシとか。

「実は、残念ながら植物の世界も、にせものが横行している訳です」
 ええ
「本物とは、厳しい環境にも耐えて 長持ちするものです」
「本来、日本列島の大部分は、冬も緑の 常緑の、海岸からずっと、かなり奥地まで、北は 釜石の北まで」
 はい
「日本海側は、酒田市の北まで、タブの木、それからシイの木、シイには スダジイと コジイとあり」
「それから カシには、シラカシ、アラカシ、ウラジロガシ、沖縄には 沖縄ウラジロガシとありますが」
「その シイ・タブ・カシ類が 日本文化の原点、しょうよう じゅりん(照葉樹林)文化とも、言われてます」
「その1番 もとになるんです」
 しょうようじゅぶんか ・・・
「しょうようじゅりん」
 しょうようじゅりん
『照らす?』
「照り葉の」
 あの、葉っぱが 落ちないんです、1年中。
「そうなんです 常緑で、葉が広くて、太陽の光に輝いて 光沢がある訳です」
 タブの木なんかは 水分が たっぷりあるから、キラキラ光るんです 葉っぱが。
 常緑樹の広葉樹なんですけど、太陽の光で、葉っぱが 光るんです。
 だから、照葉樹って云う言い方も するんですけど。
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「実は、人類文明と云うのは、照葉樹林帯に発展したんです」
 はい
「ひとつは、西の方では 地中海地方です、これは、雨が少ない…」
 地中海の話
「はい、地中海地方ですと、葉が硬くて、広葉樹と云う」
「オリーブの葉っぱみたいに 毛があって、蒸散を防ぐ」
 オリーブは、うすみどり(薄緑)みたいで、葉が ひょーって細長くて、今、日本でも 流行ってますけど。
「そう云う カシの類ですけど」

「そこに、人類文明は、メソポタミアも、エジプトも、ギリシャも、ローマ帝国も」
「その、常緑広葉樹の、硬い葉の、広葉樹林帯」
 はい

「彼等は 森を、かつては、神さまのように 思っていた訳ですが、・・・ある、・・・その」
「森の神さまを、・・・征伐する 王さまが、出てきまして」
「でも、・・・いわゆる、うやまう(敬う)気持ちが なくなったから」
「メソポタミヤも、エジプトも、ギリシャも、森を破壊して、都市ができ、文明ができた」

「ところが、森を、全部 破壊したときに、あの・・・人類文明の 基本と云われる、メソポタミア文明も、エジプト文明も、ギリシャも文明も」
 はい
「そして、・・・あの当時、1番 強大な ローマ帝国も、千年もたず 滅んでしまった訳です」
 みんな、ローマにしても、ギリシャにしても、・・・今にして思えば、岩山みたいになって、
「そう そう、おっしゃる通り」
 木なんて 生えてないですもんね。
「はい、はい」

「いっぽう、照葉樹林文化と云われるのは、日本列島の」
「北海道 山中を抜けて これから、中国の、揚子江(ようすこう)から、南から ずっと、ヒマラヤの中部まで」
 はい
「三角地帯とも 云われますが」
「それが 照葉樹林文化帯とも、京都学派の人たちをはじめ、言われてる訳」
 照葉樹林文化帯と、京都学派の人は言っている。
「その中の・・・」
 先生、早口ですね。ときどき、翻訳しないと。はい

「その中の、1番大事なのは、おっしゃったように」
「今、にせもの ・・・」
「皆さん、桜や柳は 知ってるけど、タブの木を ご存じの人は 非常に少ない」
 タブの木は・・・
「そりゃあ、久米さん、本当に本物ですよ、そりゃあ」

「タブの木と云うのは、1番 いいところに ありましたから・・・」

「いけだ やさぶろう(池田 彌三郎)先生、かつての 慶應大学の」
 はい
「その恩師の、おりぐち しのぶ(折口信夫)先生が、民俗学者で有名な」
 はい
「能登のタブ(椨)の木の」

「古代史と云う本を 書かれたとき(※ その本の中の)に」
「戦後の厳しいときに、大きな タブの木の 写真があって(※ 解説がなく)、意味が 分からなかったと」
「で、池田 彌三郎先生は、探し探して、丁度、ご退官の年に、横浜国立大学の、宮脇 昭のとこに 来られまして」
 はい

「で、私は、タブの木とは、日本文化の原点であると」
「1番 土壌の良いところに、1番 発展してたから、最初に開発されて、水田や、集落や都市になって、今では 鎮守の森しか 残ってないと」
 んー
「本物とは、しかし、厳しい環境に耐えて 長持ちするもので」
「ご覧のように、今、久米さんが おっしゃった、浜離宮は、2百数十年前に 出来てる」
 んー
「150回の 江戸の火事にも、関東大震災、焼夷弾の雨にも(※ 耐えて)、生き残っている」

「もうひとつ、シイは ですね」
 ええ
「シイと云うのは、スダジイと コジイとあるが、関東は スダジイだけです」
 はい
「それは、しば しろがね(芝白金)の 自然教育園も、2百数十年前に、江戸屋敷を 作るときに、どっかの 殿さまが」
 はい
「やはり、マウンドを築いて 植えた」
 今、自然教育園に、ばかでっかい カシか、シイの木が あります。
「それが、国の天然記念物に なっているぐらいです」

「カシは、昔の、生き残った集落は、北風を防ぐため」
「西日が当たれば、かいこ(蚕)も(※ 死ぬから)って、(※ 西日除けの 生け垣にして)・・・」

「シラカシや、アラカシや、ウラジロガシ、それから 関西イチイガシ、沖縄では 沖縄ウラジロガシを中心に やってきた」
「その、まあ、いわば、日本民俗の、日本文化の原点であるのは、シイ・タブ・カシ類が しゅぼく(主木)であって、それを 照葉樹林文化帯とも 云われる」
(※ 久米氏が、大正12年の 関東大震災の 火災旋風による惨事と、昭和20年の アメリカによる大空襲を 混同し、宮脇さんも 気づかぬまま、しばらく 会話が展開する)

 永六輔さんが、今朝、3月10日の 下町大空襲の話を してらっしゃったんですけど、
 下町大空襲では、大勢の方が 亡くなったんですけど、
 あの、被服廠(ひふくしょう)跡(※ 旧 陸軍 被服廠(工場) 跡地)に 逃げた人たちとね、
「はい」
 今、清澄公園て 公園に なってますけど、そこ(※ 岩崎家の 庭園だった所)に 逃げた人たちが いるんですけど、
 被服廠(ひふくしょう)の方に 逃げた人たちって云うのは、殆ど 亡くなったんですね。

「そうなんです。4万人 逃げ込んで、わずか30分で、3万8千人が 亡くなってるんです」
 ええ
「国会図書館にある 土木学会誌に、ちゃんと 記録がある訳です」
 はい

「いっぽう、2キロか 3キロ離れた、私も 調査しましたけど」
 はい
「今の 清澄公園は、わずか 幅2メーター、3メーターで、タブの木、シイの木、カシ類の、冬も緑の 常緑の、火防木(ひぶせぎ)であり、防災環境保全の、森の壁が できていた」
 うん
「だから、あすこに逃げ込んだ 2万人は、誰も亡くなっていない」
 そうなんですよ。
 シイ・タブ・カシの木で、2万人 逃げ込んで、ひとりも死ななかった。
 ほんのちょっとしか 離れてないとこなんですけど、いかに これ、強い木かってことが 分かるんですけど。

「同じことは、阪神・淡路大地震でも、私も 現地調査しましたけど」
 あの 僕、写真 拝見しました。
「何を?」
 タブの木みたいなのが、何本か 並んでる、…
「あれ カシ、カシ」
 あれ、カシですか?
「カシです、はい」
 そこで 火が止まってて、建物は 無事だった写真、
「後ろの、はい」
 見ました。
「アパート 生き残ってる」

「それで 今回の 不幸な、東日本大震災」
「私は ちょうどその時は、インドネシアの、森づくりに、依頼されて 行ってたんですよ」

「山から下りて、あの ローカルなテレビで、チカチカ 光る中で、…大水の中に、車や家が 流れてる」
「どこの国の話かって言ったら、『ヤパン(Japan)』と言う。びっくりしたんですが!」
 インドネシアで ご覧になったんですか、あの映像。
「はい、はい」

「それで、帰って早速、入れるようになったら、現地調査に入りました。3回 行きましたけど」
「不思議に、新日本製鉄で植えられたり、イオンで植えられた シイ・タブ・カシ類は、釜石の北まで、シラカシ(白樫)も」
「新日鉄の 釜石製鉄所なんか、だいぶ 壊滅的に破壊されたけど、残ってる白樫は、10メーター以上」

「そして この、今、不幸な問題が、起きまして、今度 森づくりを やって戴くことになっています、たとえば、この 南三陸町の」
 はい
「あの町長、非常に 熱心でございますけど」

「そこの斜面は、大津波が来まして、全部 ダメになってる」
「役場も みんな、疎開してる訳ですが、そこに大きな タブの木が、…ここにありますけど 写真が」
 それ 残ってますよね、これねぇ。
「そこで 火が止まってる訳です」
 見て、このタブの木の…
『根が深いってことですか?』
 あのね、シイ、タケ、…シイ、あの…
「タブ・カシ類は」

 あのね、ちょっと話しますと、針葉樹ってありますよね、松だとか、ヒノキとか。
 あの 針葉樹ってのは、根が浅いんです。

 シイ・タブ・カシって、この照葉樹ってのは、根っこがね、しんこーせーがある…深い。
「しんこんせい(深根性)、ちょっこんせい(直根性)」
 直根性。
 深く 真っ直ぐ行く、シイ・タブ・カシ類は 根っこが、照葉樹は ガーっと、だからね。

 松林って、以外に ダメなのは、根が浅いんです、針葉樹だから。

 で、さっき出てきた 新日鉄だとか、イオンと云うのは、宮脇方式の 森を作る運動に、ずっと 積極的に 参加してらっしゃって、
 今、東北地方にあった、新日鉄だとか、イオンに植えていた 宮脇方式による、作った森は、無事だったと云う お話を、今 終わった、と云うところですね。
「はい、そうです、はい」
それで、ここに 資料が あるんですけど、
「はい」
 復興構想会議 御中と云うことで、宮脇さんが、津波から 命を守る【森の長城プロジェクト】と云うのを 提案なさっていて、
「はい」
 これは、その、宮脇方式による 植林と云うのは、一種 独特の方式でして、
『はい』
 数十年前は、学会からも、世間からも、本当に 冷たく扱われたんですけどね。
「は」

 これは、どう云う ことかって云うと、…
 その土地には、…
 その土地が、最も 適している木が、あるはずだと。
『んー』
 これは、せんざい しぜん しょくせい(潜在 自然 植生)って 云うんですけど、
 これは あの、ドイツの、…
「ラインホルト チュクセン教授に 学んだ」
 (※ 宮脇さんが)恩師に 学んだ。
 (※ 雑草の研究者だった 宮脇さんの論文を読んで、宮脇さんを ドイツに呼んだ)チュクセンさんて方が、言い出したことなんですけど、

 潜在自然植生。その土地で、
「はい」
 人間が もし、まったく、活動を 止めたとしたら、
「はい」
 その土地が 持っている、何て云うのか、…ちからに、1番 合っている 植生、
 どう云う木々が、そこで 生えていくかって云うのは、決まってるはずだと。

 それを、元々 その土地に、…
 人間が いなかったとしたら、
 本当に 繁茂している植物が、あるはずだ と云うのを 訴えたのは、チュクセン先生なんですけど。
 それで、その(※ 潜在自然植生に従って)森を作れば、非常に 強い森になる。
「そうです」

「いやあ、久米さんは、大学の 生態学の教授よりも よく知って下さってる」
 へへ ハハハッ
『えーッ』

「上っ面のことは、みんな 分かりますけど、本当が 分かってないんです」
「大事なことは、今 おっしゃったように…」
「化粧も(※ 目に見えるものも)大事だけど、やっぱり 中身(※ 本質・本性)が (※ 見た目 以上に)大事(※ 周囲に及ぶ影響が大)なんですね」

「ですから、その 背骨の森…」
「もし 人間の影響(※ 干渉)を、ストップ(※ 排除)したときに、そこの 自然環境の層(※ 立地条件や気候)が 支える(※ 支持する)、緑(※ 植物群)…」
「日本の 国土の 98% は、地域(※ 潜在自然植生)によると、森だったんです」

「で、今の、1億2千万の(※ 日本人の)92.8% が、住んでいる(※ 土地)の(※ 潜在自然植生)は、今 おっしゃって下さった、シイ・タブ・カシ類の 照葉樹林」
「それは 私の、60年 足で調べた結果では、…わずか 0.06% しか、残ってない」
「本来の ポテンシャルの…」
 ほとんどない。本来の ポテンシャルを 持っている 森って云うのは、日本には ほとんどなくて、もう 二次林(にじりん)なんです。
「そう、おっしゃる通り」
 後から人間が 勝手に作った、植林したりなんかしたもんで、本来の森…
『生えるべき?』

 まあ あの、先生が おっしゃるには、だいたいね、
 オラウータンから 我々の祖先が 分岐したのは、500万年前だって云うのが、最近の定説なんですけど。
 500万年前から、人類のもと みたいなのが 生きてるんですけどね、
 そのうち 499万年は、森の中で生きている。
「そうです」
 うちら、

「いやあ、久米先生、よく読んで下さっている」
 ハーハッハ
「だいたい、こう云うとこに出て、案外 読んでない人が、けっこう いるんですけど」
 僕、読むのが趣味ですから。
「いやあ! 素晴らしい」

『残り1万年は、何ですか?』
 森から出てきた。森の中で、大きな獣(けもの)から、動物から、逃げまわってた訳。うちら 人間のもとは、

 で、1万年経って、ようやく出てきた ところが、
 たとえば スペインなんて国はですね、大航海時代が あって、
 イギリスも、大航海時代が あるんですけど、
 船を造るためにね、森を、切りつくしたんです。
「そう、そうです、はい」
 スペインも、イギリスも、
「あるいは、家畜の放牧によって、(※ 森は)破壊された訳です、はい」

 羊とか、豚だとか 放牧しちゃって、…
 みんな 下草を食べちゃうでしょう、羊とかなんか。

 これがね、話は どんどん 複雑に なるんですけど。
森と云うのは、非常に 複雑な 構成をしていて、下の方に、したくさ(下草)も生えてるし、ていぼく(低木)も 生えてるでしょ。
 で、下草は 必要ないかって言うと、下草が あるから 低木があって、中間の高さがあって、高い木が あったり するんですけど、
 1番 高い木も、下草がないと 駄目なんです。

「ですから ドイツ語では、“Der Wald, unter dem Wald.”(ディア バルト、ウンタ デン バルト) 森の下には、もひとつ森がある、と云う諺(ことわざ)が あります」
「いっけん 邪魔ものに見える 下草や 低木が、上の森を 支えてる 下の森です」
「森とは、(※ 同じ)木が 3本で なしに、こうぼく(高木)、あこうぼく(亜高木)、ていぼく(低木)、したくさ(下草)、土の中の カビや バクテリア」
「いろんな生き物が、いがみ合いながらも、少し がまんして、共に 生きてる」
「これが 本当の 生物社会、森の姿です。おっしゃるように」

 今、聞きました?
 本当の 森と云うのは、いがみ合いながら、競争しながら、みんなで 少しずつ 我慢しながら、共に生きてるのが 本当の自然の姿。分かりますね?
『はい』
 旦那とも、そう云う関係を 築くと いいんですよ。
『いろんな種類が、混ざりながら』
 いろんな種類が、混じりながら、それが まさに、自然だって云う。

 その 自然の木が、どう云うとこに 残ってるかって言うと、
 さっき、先生、ちらっと おっしゃいましたけど、
 日本では、鎮守の森って 呼ばれてる森が、1番 残ってる可能性が 高いんですね。
「はい、鎮守の森とか、古い 屋敷林なんかです」
「案外、山に ないんです」

「私が 最初に、1960年に、ドイツから 帰りまして」
 はい
「はじめは、潜在自然植生って云う 概念を、忍術じゃないかと 思ったぐらい(※ 分からなかった)」
「今でも、分からん学者も いますけど」
「と言うのは、上っ面だけで 見ますと、ちょうど、銀座を歩いてる 素晴らしい お嬢さん方と 同じように、みんな その、素晴らしいでしょ」
「中身のことは よく分からない(※ 綺麗に お化粧されている。姿だけで 人の価値が 決まるなら、上等に見えるけど)…」
 ヒー

「で、学生に 教えるときに、潜在自然植生とは、厚化粧を されてる中で、触らずに 中身を 見るようにして」
「現場、現場、現場です」
「現場に行くと 必ず、自然は 微(かす)かな情報を 発してる」

「自然が発してる 微かな情報から、見えない(※ 部分を含んだ)全体を、どう 読み取るか、これが 人間の 英知であって」
「コンピュータで 計算できる問題、その 背後に あるものを、つかまなきゃ」
 ん

「命も 環境も、今の 進化してる 科学技術は、死んだ材料では、月まで 行けますが」
「命や 命を支える トータルな環境に 対しては、残念ながら、極めて 不充分な訳です」
 んー
「もし それが トータル(※ 完成された技術)であれば、70億人(※ もいる 地上)の 人間の、1人くらい、千年、3百年、2百年、生かしても いいはずでしょう?」

「今の 科学技術・医学(※ では)、ひとりの人間、1本の雑草も、死んだものを 生き返らすことも 出来なきゃ(※ 出来ない上に)」
「細胞ひとつ、DNAひとつ、中を 多少、入れ換えは できますけど、作ることも 出来ない」

「我々は、今の 科学技術・医学によって、大変 素晴らしい生活を 享受しています」
「しかし、残念ながら、命に対しては」

「40億年 続いてきた 遺伝子が、今まで 続いて、我々が ある訳です」
「それを支える トータルな環境に対しては、まだ 極めて 不充分であると」
 んー

「だから 分かることだけで、限られた 時間と 要因で 調べて、ここまでは 大丈夫だ と云うこと(※ 判断してきた結果)が、不幸な 今度の、福島の 原子力の問題でも、そうでございまして」
 んー
「も少し 自然の…」

「我々は、どんなに 科学技術を発展させても、腹が立っても…」
「この地球上に 生かされてる限りは、物と エネルギーと、紙切れの 札束と、株券だけじゃ 駄目なんですよ」
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